プロジェクト
コース概要 |
佐賀県 有田焼をリブランディングして世界に発信せよ! |
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行き先・滞在期間 |
佐賀県(2018年8月-9月) |
体験内容 |
有田焼に関わる企業(窯元/商社/組合)、職人(型屋/土屋/生地屋)、役場の方々など、延べ40件以上訪問し、現在の有田焼に関する課題をまとめた |
結果 |
市場理解・消費者理解が不十分、サプライチェーン間の歪み・不平等感、各企業の体力不足など、有田焼を世界に発信するためにクリアする必要がある課題を特定することができた |
鴻鵠塾プロジェクトに参加した理由は、「本気で考える経験をしてみたい」というものでした。プロジェクトの3ヶ月間では、まさにその経験が果たせました。
最も苦労したことは、メンバー全員の多様な意見をどのように集めて、結論に昇華させるかということです。プロジェクト始めは、「いかに穴がなく、効果が大きく、実現可能性が高いか」という観点に執着し、完璧主義的に結論を求めてしまっていました。その結果、答えのない問題なのに、それぞれの立場から正しい論理をぶつけあうだけの、不毛な議論が生まれてしまいました。
しかし、プロジェクト途中に、「メンバー全員が納得し熱意を持って取り組めるか」という観点の重要さに気づきました。金銭的報酬があるわけでもなく、リスクがあるわけでもない特殊な状況下では、いかにプロジェクトの推進と自分の前向きな気持ちを結びつけられるか、ということがチームプロジェクトの成功に欠かせません。そして、これがプロジェクトを通して得られた最大の学びです。
今回得たものを今後に生かすと同時に、今回の反省点をこれからの体験では改善できるようにしていきたいです。
今回のプロジェクトでは、一致しない意見を会議でどうまとめていくのか、どのようなプランで計画を進めていくべきなのかなどにおいてグループワークの難しさを学びました。今後同じような場で、どのようにグループで活動を進めるのか、自分はどんな動きをすればいいのか、改善していきたいと思います。
なかなか自分の意見を主張するという場はないので、その点においては経験になったと思います。
佐賀県に訪問した際は、あたたかく私たちを迎え入れてくださり、また、現実を捉え率直に学生の意見や質問に答えてくださった現地の皆様に感謝しています。
プロジェクトの感想としては、長い時間をかけて、一つのプロジェクトを進める経験ができ、色々とまたこれからのことについて考えるきっかけになりました。
このプロジェクトでの学びは様々にありましたが、主なものは、ゼロから一つのプロジェクトを、社会人も巻き込みながら実行することの難しさを感じたため、実行するには仮説、調査、検証をかなりロジカルに詰めていく必要性を痛感させられたことです。また、様々なバックグラウンドを持つチームを、一つの目標に向けて走らせることの難しさを実感しました。調査を進める中で、仮説を構築し補強するための一次情報の有効性を改めて認識しました。これも、これからの行動に活かそうと思います。
誠実さについて考えました。
本気で向き合っている人たちに対して、ちゃんと本気で向き合っているか。
期待してくれている人たちに対して、本気で応えようとしているか。
時間を割いてくれている人たちのために、ベストな行動はできているか。
自分がその時々ですべき行動は何か。
何を相手が求めていて、何を自分がしたらいいのか。
わずか2週間の短い期間、外部から勝手に来た自分たちを、全てサポートしてくださった方々からは、本当に深く考えさせられた。
ご自身の時間を、自分たちのために割いていただき、自分たちが考えたことに対し、本気で向き合ってくださった。
当日でも面会してくださる窯元の代表者の方がいて、なんでもない大学生4人を居酒屋に予約した上で連れて行って全部おごってくださる型の職人さんがいて、3回目でも来客でお忙しい中で面会を快諾してくださる窯元の代表者の方がいて、飲み物と食事を買って来てくれて飲み会の後、自分は飲まないで22時半から25時まで森の中でのカブトムシ取りに車で連れて行ってくださり、別日には高級な鯉料理を6人分おごってくださる有田町の役場の方がいた。
あまり人が集まらないと思っていた現地最後の報告会も、企画に対して興味を持ち、本気のアドバイスをいただいた。
ここでは挙げきれないほどの、本当に行く先行く先でありえないほどの厚遇をされながら、翻って、自分たちは、自分勝手なヒアリングや見学を通じて、企画を作ろうとしていた。
プロジェクトの期限がある中で、自分たちはそれまでに何か形に残すことに必死になっていた。
ご厚意に完全に甘える形で、ヒアリングさえすればいいと思っていた。
自分の人生の中で、こんなに相手が自分たちのために動いてくれることはなかった気がする。
それもあって、自分の普段の行動が、より一層、誠実さに欠けるものだと気づいた。
報告会で人を集め、期待させつつも、それに応えられなかった。
「みんなの熱が、伝わってこなかった。
本当にやりたいことなら、伝わってくるよ。」
佐々木さんのがっかりした顔が、しんどかった。
FBの時間も、何も返せなかった。
自分がやりたいことは何か。
これは本当にやりたいことなのか、多分、違うと思った。
それが、本当に申し訳ない気持ちになった。
企画はまだ詰められていないし、内容によっては、ぐっとイメージができて、自分が儲かる仕組みが見えれば、モチベーションになるのかもしれない。
でも、正直、有田に対してのオーナーシップはない。
そしたら、何がモチベーションになるのか。
「目新しさはない。」
目新しい、ぶっ飛んだやつを求めている。
何が求められているのか、わからなかった。わからない。
ただ、ひとつ確実なのは、
この案によって、この短い期間で、学生が何か成功させること自体は、あまり求められていないこと。
でも、今思うと、ゴリゴリの問題解決思考よりも、アイディアベース、ひらめきベースで行くべきだったのかもしれない。
それが誠実だったのかもしれない。
何か有田に対してインパクトを与えられるような企画は、結局東京ではできなかった。
でも、定められたゴールが不明確だったり、東京での事前リサーチとちがう問題が現地にあったり、いろんな不確実性があったからこそ、自分のやりたいこととか、得たいこととか、変えたいところとかを、考えるきっかけになった。
自分の弱みも、スタンスに対する反省も、露骨に出た。
本気でやろうとするところに、感情のフィードバックがあって、自分がわかる。
責任を持ってしっかりとやりきろうとするこのような活動からは、感じること、学ぶことが多かった。
1から目標を決め、そこに向かって行くことの難しさを知りました。また、東京で情報を集めて行きましたが、実際見てみると想像とは全然違い、現地へ行くことの重要さが痛いほどわかりました。
現地では、たくさんの方に温かく迎えていただきました。元々有田焼や、有田町のことをよく知らなかったけれど、有田焼の美しさ、職人さん達の熱意、有田町の素晴らしさを体感し、また行きたいと思いました。
鴻鵠熟プロジェクトの魅力は、一言で言うと、実際に地方に行くことでその魅力や問題点がよくわかるということです。
本プロジェクトを通じて、様々な経験と自分の無力さの実感が最も大きく得られたものだと思います。キックオフを含め約3か月間、このプロジェクトで初めて会った学生の仲間や社会人メンターと協力し、一つの課題について試行錯誤して問題解決に取り組んだことで多くの貴重な経験を得られました。その中でも特にプロジェクトを通して活動していくうえでいかに人と人との信頼が重要であるかを学びました。それは例えば学生の仲間に対しては決めた約束事を守ること、また守れない場合にはその事実を偽らず伝えることであり、社会人メンターに対しては心理的な壁を作らず、分からないことや不満を素直に伝えることでもあったと思います。また現地でお忙しい中で時間を割いて学生の訪問を受け入れてくれた有田の方々に対しては、その中で何を学び、そこからどう感じ、どう思ったかを、素直に誇張することなく示すことでした。このように信頼の重要性を痛感した背景には信頼され、打ち解けたからこそ上手くいった成功があり、しかしまた信頼を失ってしまったなと感じる失敗も多々ありました。この経験はお金も時間もかけて3カ月間向き合ったからこそ、より実感をもって得られたことであり、今後の人生においても変わらず重要なことだと思います。このような学びを得られた場として、鴻鵠塾プロジェクトに参加して良かったと思います。